(
2010/12/29)
ナオチャラ
ナオチャラ。と言い切れるナオチャラをかいてみたかったけど失敗。
爪をたてれば破れてしまいそうな薄い皮の下に犇めくどんな気持ちを今ぼくに押しつけようとしているの。
きみがぼくを熱しても焦がしても冷たく腐り爛れた性根には到底届かないよ。
どんなに乱れようとしても、きみの手は必ずしも期待通りじゃない。きみの手を待望するけど全部明け渡すような器用な真似はできない。
「おまえは俺を拒んでいるのだろう」
「そうかな」
ぼくを圧し潰すように体を折り重ねた恰好で、きみの声が久方振りに文節をつくってみせた。応える声はかすれてしまった。
「おまえは俺の行動を狂痴の極みと笑うのだろう」
「笑わないよ」
耳元がきみの体温に染まる。きみが息をしている。
「時が来ても失望は、しないだろう」
「さあ、わからない」
絡めた脚はいつか解けるのに今は離せないぼくは惨めでしょう。
「おまえは俺に何を見ている」
「どういうこと?」
きみがぼくの向こうに誰を見ているのかはわかっている。
「おまえは元々俺を嘲笑いながら手を伸べたんだ」
「そうなのかな」
きみはなんどでも残酷に言葉を落とす。その白い腕のどこにそんな乱暴を隠しているの。
ぼくをなじることがそのままぼくを打擲することだと思わないんだね。でもきみの心理も全然わからないぼくの勝手な気持ちは言えない。間違ってもきみの意に逆らいたくない。一層ぼくの存在意義を根幹から打ち砕くくらいの呪いの言葉を吐いてみてほしいけど怖くて考えたくないの。
「でも俺はおまえの期待を裏切る術を持ち得ない。打ちのめし方も知らない。おまえはどうしたら傷つく?」
「言えないよ」
ぼくにはきみの気持ちを受け止める器官がないから、目を瞑って受け流すことしかできないだけなんだよ。一層ぼくがぜんぶ悪いって認めてきみを正しくしてあげたいけどそれも怖くてできないの。
悲しいことを言わないで欲しい。考えたくないような、涙が滲みそうに悲しいことは、それは、いまは、ぼくにもあるよ。きみがいなくなったら哀しくて堪らないと思うの。
「ナオヤくんにわからないのはしかたないよ」
きみはそれが生きる術でもあるようにぼくの手首を放さない。
でもきみは息をしているでしょう。絡めた脚を解けるでしょう。同じにその手も離すでしょう。
確かな自覚をしていないだけで、きみはぼくなど見ないでいても生きていけるじゃない。
それでもぼくをこじ開けるならそのまま攫ってしまってよ!
移り気を戒める筋合いなどないと言えばきみはぼくから逃げることができるから何も言わないよ。これ以上虚しくなりたくない。今はただきみの手でぼくを満たしてみて。まずは破綻のときを予期させるその哀しい目をやめてよ。
カーテン
ナオヤさんが雰囲気をぶち壊すノリにしてもよかったけどね。なんか、ややしらけた感じに始まり冷えたように転じ切実な?ノリで結ぼうと思って。
最後にタイトル決めるために書いた。決めるの一番楽しい。ナオヤさんちってかんじー。
卑猥なの最初の一文だけだごめん。
爪をたてれば破れてしまいそうな薄い皮の下に犇めくどんな気持ちを今ぼくに押しつけようとしているの。
きみがぼくを熱しても焦がしても冷たく腐り爛れた性根には到底届かないよ。
どんなに乱れようとしても、きみの手は必ずしも期待通りじゃない。きみの手を待望するけど全部明け渡すような器用な真似はできない。
「おまえは俺を拒んでいるのだろう」
「そうかな」
ぼくを圧し潰すように体を折り重ねた恰好で、きみの声が久方振りに文節をつくってみせた。応える声はかすれてしまった。
「おまえは俺の行動を狂痴の極みと笑うのだろう」
「笑わないよ」
耳元がきみの体温に染まる。きみが息をしている。
「時が来ても失望は、しないだろう」
「さあ、わからない」
絡めた脚はいつか解けるのに今は離せないぼくは惨めでしょう。
「おまえは俺に何を見ている」
「どういうこと?」
きみがぼくの向こうに誰を見ているのかはわかっている。
「おまえは元々俺を嘲笑いながら手を伸べたんだ」
「そうなのかな」
きみはなんどでも残酷に言葉を落とす。その白い腕のどこにそんな乱暴を隠しているの。
ぼくをなじることがそのままぼくを打擲することだと思わないんだね。でもきみの心理も全然わからないぼくの勝手な気持ちは言えない。間違ってもきみの意に逆らいたくない。一層ぼくの存在意義を根幹から打ち砕くくらいの呪いの言葉を吐いてみてほしいけど怖くて考えたくないの。
「でも俺はおまえの期待を裏切る術を持ち得ない。打ちのめし方も知らない。おまえはどうしたら傷つく?」
「言えないよ」
ぼくにはきみの気持ちを受け止める器官がないから、目を瞑って受け流すことしかできないだけなんだよ。一層ぼくがぜんぶ悪いって認めてきみを正しくしてあげたいけどそれも怖くてできないの。
悲しいことを言わないで欲しい。考えたくないような、涙が滲みそうに悲しいことは、それは、いまは、ぼくにもあるよ。きみがいなくなったら哀しくて堪らないと思うの。
「ナオヤくんにわからないのはしかたないよ」
きみはそれが生きる術でもあるようにぼくの手首を放さない。
でもきみは息をしているでしょう。絡めた脚を解けるでしょう。同じにその手も離すでしょう。
確かな自覚をしていないだけで、きみはぼくなど見ないでいても生きていけるじゃない。
それでもぼくをこじ開けるならそのまま攫ってしまってよ!
移り気を戒める筋合いなどないと言えばきみはぼくから逃げることができるから何も言わないよ。これ以上虚しくなりたくない。今はただきみの手でぼくを満たしてみて。まずは破綻のときを予期させるその哀しい目をやめてよ。
カーテン
ナオヤさんが雰囲気をぶち壊すノリにしてもよかったけどね。なんか、ややしらけた感じに始まり冷えたように転じ切実な?ノリで結ぼうと思って。
最後にタイトル決めるために書いた。決めるの一番楽しい。ナオヤさんちってかんじー。
卑猥なの最初の一文だけだごめん。
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