あまりに切ない出会いをした。刹那の内に彼の眼は僕の心を捕らえた。
初めから終わりが分かっていたのに、僕は彼に近付いた。
彼も僕を愛してくれた。
すべて間違っているのに。
けれど今はまだ思い出にはできない。
だって僕は、僕と彼を否定できない。それにはあまりに悲しすぎて。
「夢だったらと思いませんか」
「どういうことだ?」
「いっそこれが夢なら諦めがつこうというのに」
「…じゃあ夢だったら、鬼男は私を諦めてしまうのか?」
「…それは。嫌、というか、」
「そりゃよかった!」
「…、太子さんは、きっと誰かには好かれるようにできてるんでしょうね」
「なんだよそれは」
「はは。いや、だって現に僕はあなたを愛してしまった。僕だけがあなたを愛せるなら…あなたが他の誰にも好かれなくて……いい…、子供ですね」
「どうしてそう思うのを厭うんだ?私はそれで構わない。きみがいるなら他のことは気にしないぞ」
「……それは…駄目です。それでは、駄目なんです」
「なっ、なんなんだよ。さっきから…私を好きになったのが間違いみたいに!」
「間違いなんです」
「………」
「間違っていたんですよ」
「………それは、どうして、」
「あなたが…あなたは……」
「鬼男…?」
「……なんでも、ないです。ただ…ここが何処かを、お忘れになりませんよう」
寝具に潜り込んだ僕を何か言いたげな視線が掠めた。
僕を見放したくなるような言葉を言い捨てておけばよかったのに、この期に及んで嫌われたくないなんて。
今夜だって、明日だって、明日以降の日が来ることだって、とっくに理解していたつもりだったのに。
きみのいない朝がくる
「お、鬼男…」
少し上擦った寂しげな声が部屋に響いた。僕はそれを黙殺する。
「これきりになんて、しないで…。
…ずっと…思い出なんかに、できないよ…」
僕は寝た振りをして、火照る顔を寝具に押し付けた。
あー鬼男くん泣いちゃった。
ひさしぶりにかいたらすごいスピードですよこりゃ。やっぱ鬼太がすきなんだなあ。すきなんだよ。
あまりに切ない出会いって多分さばかれるとこでは。
あと切ないと刹那がかかってます。(言わんでいい)
太子転生前夜な感。
そんで太子の記憶消えるルートと消えないルートがあって、閻魔イベントで決まるみたいな?
わあ。
テーマは柴淳の夢あたり。妄想の宝庫だなあ。失恋まみれ。
ていうか三点リーダ(→…)まみれ。
あれ、ていうかこれ。事後?
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