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2025/04/20  [PR]
 

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ロキ的ビフォーアフター/爪フェチ/なにがシャングリラかというと私の頭が。/ナオ←主チャラか主チャラ→ナオか/※チャラ男がザコかつかわいそうです















右目に浴びた光の蠢きに耐えかね、ぼくは咄嗟に右手を地面に押しつけて身を縮こめた。物凄い屈辱だけど、今のぼくには汗を拭う余裕すらない。
黒い布地がはためく。
「あれ、人間に戻ったんだ」
やっとやる気になったと思ったのに、と言う口を備えた顔は今も無感動。
幼い指に目が行く。その手は絶対に汚れない。その手は絶対に揺るがない。
「手荒なことはしたくないな」
爪が青く光る。
ぼくは何も言えないまま、抗うすべを見つけようと彼を取り巻く物事に思い巡らそうとして違和感に気づく。
抗う?
馬鹿馬鹿しい。
彼の爪が赤く光ったのを見ただけで、ぼくの目は染められてしまったのに?どうしてそんなことができる?
浅く呼吸を繰り返す。最早意識的だ。彼の存在はぼくを絞め殺す。
「ぼくがきみに服従するのを拒んでいる訳すらわからないきみには、服従できない」
彼はぼくの言葉さえ遥か昔から了していたように柔らかく目を細めた。白い瞼が猟奇的だ。
「オレはおまえを知らなくてもいいんだよ」
靴音が頭蓋を揺らす。
白い手が目前にのばされて、血液がすうっと足元へ下がって行った。
「おまえがオレを知ればいい」
視界がぱっと漆黒に染まったかと思うやすぐさま赤が滲みた。内腑を包装する皮など空気ほどの抵抗力もなく赤い中身は沸騰せられる。感覚器官は肉体に捉えきれぬ破滅を伝達し脳を潰していく。恐怖すべき旋律はなじるような言葉ひとつ紡がなかったが全ての作動をただの一音で支配した。鼓膜の震えが胸に支え掻き消すように目を伏せても残響は耳骨を苛み続けた。狂暴にぼくを引き裂く両の手に滂沱や慟哭など通用しなかった。ぼくは何度となく顔を背け途切れることなく泣き叫んだ。彼が手を抜くことはなかった。やがて視界は青い泥濘に埋め尽くされた。





直哉くんと再び邂逅を遂げたのは、それからしばらくあとだった。

魔王様と話していた直哉くんは傍らに控えているぼくを認めるなり魔王様との話を切り上げてしまい、顔の筋肉を緩めながら何気なく近づいて来た。
しかしこれではいけない。ぼくは強い意志を持って双眸に力を込めた。
向こうでは魔王様も穏やかに微笑んでいる。
ぼくももう変わらなくては。
「幸せにおなり」
ぼくは祝福を口にした筈なのに、彼はひどく顔をしかめた。



シャングリ・ラ






調 教 完 了 \^^/
@部分に濃ーい調教シーン入れて裏におこうと思ってた
ていうかほんとはもっと長かったけど必要なトコだけぶった切った。
水色と紫がキチガイカラーなのはピカソがそのイロ好きって言ったからなんだよ。
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