(
2008/10/16)
遣隋使1
なんか・・・ちゅーしてます。アホです。
会いたかったから、家に行った。
「またあなたですか太子…」
「なんだそのいいぐさは!敬え!」
妹子はこめかみを押さえてため息を吐くばかり。
目の下が青い。
「あのね太子、あなたと違って僕には仕事があるんです」
「なんだとお前ー帰れってか」
「是非」
「コノヤロウ…」
今に見てろよ…
っていうか今できる仕返しがあるじゃないか私!
「いーもーこっ沢山仕事あるんだよな君」
「は、ありますけど」
にひひと笑いながら四つん這いの格好で妹子に近付く。
「うわっ近寄らないで下さい…」
「無駄じゃ!」
開きかけた唇を唇で塞ぐ。柔らかい感触。
こいつもちもちじゃないか。
妹子の目が見開く。
数秒で放すと、妹子はぽかんとしてから憮然とした。
「…な何をするんですか突然っ!」
「ふふんこれで集中できなかろう!私をないがしろにした罰だ!」
「いやむしろ集中できますね。嫌な事はすぐ忘れるたちなので」
「へー…ってうおおおーーーい!!嫌な事って…お前…!」
妹子は口の端を吊り上げた。
「太子の下手な接吻じゃねえ…」
なんだコイツ笑ってるように見えん…身の危険を感じる笑みだ。
「いいですか太子、接吻っていうのはねえ…」
どんな人にするのかとか何故するのか言ってくるのだろう、私は耳に手のひらを押し付けた。
「…こうするんです」
柔らかい感触。次に生暖かい感じ。
ぬるぬるした唾液が口内に溢れて唇の端から垂れる。
妹子の舌は好きな様に搦めてなぞって舐め回してやっと離れた。
「い、いも」
妹子は垂れた唾液を舐め取った。
「分かるましたか?接吻って物が」
「…うん…妹子今日私妹子の家に泊ま「分かったらさっさと出てけアホ摂政ーーー!!!!」
「摂政投げるなぁぁあぁぁ妹子この野郎!!」
窓から投げ飛ばされその日は入れて貰えませんでした。
「もっと私を敬え!いちゃいちゃさせろ!」
「煩い!」
「ぐ、くそう…今に見てろ!!」
つまり遣隋使はアホって話。
妹子がうまいんじゃなくて太子がへたなんです。
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