(
2008/10/16)
遣隋使2
妹子×太子
最中な所も、ある。
精神的にR15かしら。
最中な所も、ある。
精神的にR15かしら。
きっと不本意なんだろう。
だから、
きっと気にしてないだろう。
きっと無意識なんだろう。
それが悲しい。
それが苦しい。
「ね、ちゅー、して」
一言呟くと彼は私の口の中を舌で掻き回す。
理性も掻き乱れそう。
なのに彼はさっさと唇を放し、また目を背け作業を続ける。
内心悔しくて仕方ないけど、そんな事言って君がこの命令に従わなくなったら最悪。
だからいつも言えないままに体だけ濡れる。
ねえ私を見て。
視線搦めて。味わうような口付けを頂戴。
全部繋げて欲しいよ。
だってこんなにも君が好き。
なのにいつだって、恍惚の瞬間にその目が私を突き放すんだ。目を瞑ってたって分かるんだこれが。
今も眉根を寄せて何かに耐えるような顔してるんだろ。
私もそれに耐える。
耐えたら好きになって貰えるかな、いいやきっと無理。
こんなことされられるんだもんな。命令だからしてくれるって思わなきゃまだましなのに。
君に想われてみたい。
涙が溢れる。
彼はそれに気付いたみたいだったけれど、無視した。
それでも密着して寝てくれて。私はしてる時に胸をよぎる嫌悪感も、罪悪感さえ忘れてしまう。
そして彼はいつも朝方去る。
命令だからといってもこういう事を周りに知らしめるような真似はしたくないんだろう。
今も寝台の上でもそもそと服を整えている。こっちは向いてくれないの。
「、妹子」
「はい」
「私が嫌い?」
妹子はこっちを見たかと思うと私を睨んだ。
声を掛けるだけでどれ程緊張するか知ってるだろうか。
立ち上がってしまう。行くな!
「ま、まって!」
「…なんですか」
私に腰の辺りを抱き留められた妹子の声は不機嫌。低いし。顔は背けてる。
「嫌いなら、それでいい、だからどうしていつも私を見てくれないのかだけ、教えてくれ」
「…いつも見てるじゃないですか」
憮然とした声色。
「違くて、妹子、ねえ、目。合わせてよ…」
妹子は顔を逸した。
「そこまで私と一緒にいるの、耐えてる、の、?」
駄目だ声に出すとじんわり首が熱くなる。嗚咽が煩い。妹子はやっぱりこっちを向かない。
「耐えてる…か」
ボソボソ
「そう見えるなら、良いです」
「え、それなに」
知りません。あいつにしては珍しく支離滅裂。泣いてたかもしれない。だって私の涙はまだ零れていない。
嗚咽の音。
妹子は行った。部屋にひとり。
「…なんで君が泣くんだ」
だってだって
「目を逸らすのも素っ気無いのも妹子だろ。それに、冷たいのも」
だっ て、
「…抱き締めて寝てくれるのも」
それって、まるでおかしいじゃないか。
「矛盾してるよ」
しかし暫く考えたあと、
「…かわいいのな」
ひとりごちた。
太子が妹子がツンデレだと気付いた。という話。
書いた人間は妹子が好きだとよく分かる。
とりあえず、いつ妹子はデレるのか・・・。せっかく攻めなのに・・・。
PR