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2025/04/21  [PR]
 

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 無双




「政宗なら、家にゃいねえよ」
孫市殿がそう耳打ちしてくれたとき、なにもかも合点がいった。
あなたの爪が色づいているときは、あなたが誰かの物であるとき。
あなたの爪を金色にしたのは紛れも無く他でもない私の友人。
知っている。
知っていてなお、あなたを手に入れることができるなら、私はあなたにとってどのような存在であっても構わないと思っている。
あなたの爪色を勝手な色に上塗りするだけでも、あなたの指にふれることができるなら、その爪で引っかかれようと、刻まれようと、本望そのものである。
あなたの爪痕が、私の皮膚に残るなんて、それこそ私の長らく望んでいたこと。
その赤いミミズ腫れの腕で、あなたの細い肩を抱きしめられたら、私はもう、満たされてしまうに違いないのだから。





そう思っていたのは確かで嘘を言ったつもりはない。

ただ向かい合ったあなたの、悲劇の陰を隠そうとする僅かな素振りがいとしく、とてもいとしく、私はあなたを離すことさえもう耐えられなくて、いとしく思う気持ちが疎ましく、包丁を見て考えるも、もうあなたが私に飽き始めているのではないかという思考にばかり寄ってしまう。
爪をたてることを、腕をまわすことを、脚をひきつらせることを、声をあげることを、額を汗ばませることを、愛情の丈を口走ることを、口づけをねだることを、頼るような目で見ることを、瞼を伏せて恥じらうことを、別の人にも散々してきたのでしょう。
私はあなたを責めたいし、なじりたいのだ。

















もっと短くなると思ってた。
本気幸村。
いつもは嫉妬する前に病むのに…人間的成長だね!
孫市友情出演。たぶん、伊達家に住み込みで働いていた保護者。
孫市が私のすべてのときめきを奪っていった…。カコイイ。孫市に耳打ちされたら腰抜けるわ。
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