五千リク・・曽良くん×竹中さんという挑戦。
こんなんでよかったのか。よかったらリクの方どうぞ。
リクありがとうございました!
こんなんでよかったのか。よかったらリクの方どうぞ。
リクありがとうございました!
「舐めて下さい」
青年の人差し指から血が垂れている。まあ包丁か工具か何かで切ったのだろう。学校内ではよくあることだ。うん。
理想的な手当は止血消毒ガーゼで蓋。なのだが、この青年は怪我の正しい処置を重んじるこの学校医に何と言いやがったか。
「舐めて、下さい」
彼は先程口走ったのと同じ事を言った。今度は目の前の学校医に言い聞かせるように。
冗談では、なかったようだ。
そうだ。何度か話を聞いたことがある。冗談を言うタイプではない。
なら彼が今言い切った言葉は一体何で、どういう意味か。
すらりと長い体躯。長い足。すうっと通った鼻筋。雪のように白い肌。薄めの唇。切れ長の双眸。理知的な白目がちの目がこちらをまっすぐに見据える。大真面目に。
そんな目で、見るな。
「…まずは、血を拭こうか」
学校医は信じられない台詞を聞かなかったことにした。
だがそれに表情に出さず怒ったのかなんなのか、彼は人差し指を自分で舐めた。というか半ば吸った。
学校医がぎょっとした隙に、学校医は顔の両側を彼の手により固定された。
「え」
勿論学校医が鈍臭いのではなく、彼が劇的に早かった。
唇を重ね、軽く舌を交わらせる。二人の口内に同じ鉄の味が広がる。
唇を離すと彼は愉快そうに目を細めた。
「手当て、お願いします」
学校医は悪寒に耐えながら、消毒液に手を延ばしつつジリジリと後退した。
無謀だったとでも、いうのか・・・
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